σは既知であるとして、このような確率微分方程式に対してuのシュタイン推定量をノンパラメトリックで構成したい。
が明らかに成り立つため、これは平均値の推定と等しい。
d次元ガウス型確率変数(d>2)の値Xを観測したうえで、平均値のシュタイン推定量はこう書ける。
それに対して、連続時間ガウス過程(すなわち実数濃度の個数のガウス型確率変数)に対しては、平均値uのシュタイン推定量はこうなる。
この理論を用いて、実際にコンピューター上でドリフトuを推定し、実際に最尤推定(u=X)よりも平均二乗誤差が小さいことを確認する。
ただしD_tはマリアヴァン微分である。Fの具体的な構成や証明に関しては[1]、マリアヴァン解析については[2][3]、数値計算におけるブラウン**の構成とカメロンマルティン空間の基底については[4]を参照した。
[1] NICOLAS PRIVAULT,ANTHONY RÉVEILLAC,STEIN ESTIMATION FOR THE DRIFT OF GAUSSIAN PROCESSES USING THE MALLIAVIN CALCULUS(2008)
[2]重川一郎,確率解析(2008)
[3]Giulia Di Nunno,Bernt Øksendal,Frank Proske,Malliavin Calculus for Lévy Processes with Applications to Finance(2009)
[4]谷口説男,松本裕行,確率解析(2013)